Climb Every Mountain
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鷹射ち場山
こちらの都合とお天気がなかなか噛み合わない。
冬季閉鎖の林道も増えてきた。
本日も予定はあったけれど、明日からまた天気も崩れるようなので、快晴の今日、近場で。
地図を眺めながら、以前に戸倉山に登った女沢峠から新山峠まで歩いてみるのもおもしろそう。林道の分岐から歩き始めれば、三角形に周回できるぞ。と、少し前から思っていたルートを歩いてみることに。
雪がないかと思ったら、5cm程だけどしっかりあって、少し焦る。冬靴で来れば良かった。一度、足を滑らせて尻餅をついた。
計画したとき、もちろん三角点があることは知っていたけれど、そこに名前がついているとは知らず、山頂標を見付けて驚く。鷹射ち場山。もっとも、トビくらいしか見なかったけど。
中央、南はともかく、北アルプスまで見えたのは、嬉しい誤算。
ちょろっと歩いただけだけど、なかなか楽しかった。
2019年12月25日 一人で
天狗岳
気が付けば一ヶ月ぶりの登山。
ペースは上がらなかったけれど、心配したほど疲れもせず、ちょうどいいコースだったかな、と。
初めて天狗岳に登ったとき、唐沢鉱泉から西天狗、東天狗と周回してくるルートだった。とくに何も考えずに同じルートが今回で5度目(だと思う)。
自分がいつもそのルートだし、今月のヤマレコおすすめルートも同じルートであることから、このルートこそが定番だと思っていた。ところが、展望台などでのんびりしていてもそこで出会ったのは1人だけ。しかし、西天狗の山頂から眺める東天狗には大勢の人影。そしてその後、その人たちとすれ違うことになる。東天狗から黒百合ヒュッテまでの間も大勢とすれ違い、黒百合ヒュッテ前の広場でも大勢の人と出会った。
圧倒的に、逆回り、ないしは、渋温泉から登る人が多いのだろう。
そういう意味でも、今回我々が登ったのが、おすすめしたいルートだ。
ただ、例年に比べて雪が少ない。2年前に登った11月よりも少ない。少ないと言うより、ないと言った方が正確かもしれないというぐらい、雪は少ない。この時期ならではの雪を期待して登ると、物足りないかな。
2019年12月15日 奥さんと
日向山
「山頂付近に突如として現れる白砂のビーチ。」というのは本当で、不思議な気持ちになる。甲斐駒も白砂だけど、あちらはビーチ感があまりない。林を抜けて突然白砂が広がるのが、日向山のビーチ感の理由だろうか。
甲斐駒は目の前に、八ヶ岳も一望でき、そしてこの不思議なビーチ感。一度は登る価値のある山だと思う。
しかし、今回の我々の山行は、ちょっと失敗だった。
まず第一に、事前の予習が足りなかった。
家を出る際、「行けば分かるだろ」くらいのつもりで、目的地もちゃんと設定せずに出発。尾白川渓谷駐車場に到着。「ほらね、着いたでしょ」と。そこから登山開始。途中で矢立石登山口に行き着く。「えっ、ここまでクルマで来られたの?」と。
多くの人は尾白川渓谷駐車場から歩くわけで、そしてそこからの往復でもさほど大変なわけじゃない。でも、予習を怠ったコトによる失敗しちゃった感は、微妙なダメージ。うーん…。
もうひとつの大きな失敗は、出発が早すぎたこと。
汗をかく→汗冷え→山頂で着替える、というのはいつものパターンなんだけど、着替えても暖かくならないのは、ビーチが日陰だから。
もうちょっと光の具合が良くなるまで待って、写真撮影したかったんだけど、寒さに耐えられずに、下山してしまった。
日向山の日陰で凍える。なんという皮肉。
2019年11月17日 奥さんと
五郎山
今日も良いお天気。
でも残念ながら、遠出はできない。近場でどこかへ。
昨日、ピークハントし損ねた、五郎山に行ってみよう。
案内板を良く見ると、「五郎山(車)」「五郎山(徒歩)」と二つある。
昨日の登山口は、どうやら(車)だった。今日は(徒歩)から登ってみることとする。
登りはじめる。歩きやすい登山道。何も問題はない。しばらく歩いて、さぁ山頂。
…と思ったら、昨日と同じ場所、仁科五郎の墓だ。
スマホを取りだし、GPSで位置を確認。山頂を探す。
スマホが示す方向に、尾根を進む。
突然、崖。
林道が尾根を横切っており、そこで尾根が削り取られているのだ。仕方なく、林道まで下りる。
下りたは良いが、林道の向こう側の法面は、セメントで固められていて、登れない。仕方なく、林道を歩く。
GPSではこの辺りのピークが山頂だろう、という場所まで歩くも、相変わらず法面が壁となっている。まるで万里の長城だ。
そこからしばらく進み、そろそろ諦めようかというところで、ようやく万里の長城は終わる。そこから登る。
戻る方向に少し歩いて最初のピークに「五郎山」と山頂標が木に架けられている。
しかし、GPSが示す山頂は、さらに戻るはず。おかしい。山頂標には、その作者だろうか、「ナゴヤ川口」と記されている。
「ナゴヤの人に高遠の山のことなんて教わりたくねーよ」
と毒づきつつ、GPSを信じて進む。
三角点があった!
城壁に影武者に秘密の通路、みたいな、ちょっとした探検気分で、おもしろかった。
2019年11月16日 一人で
三界山(みつがいさん)
天気が良く、ムラムラして登った。どこでも良かった。
帰宅後ログを見るまで、まさか五郎山の山頂に立っていないとは思わなかった。仁科五郎の墓まで。
山頂のつもりが山頂に立っていないというミス、ちょいちょいやってしまう。3度目か4度目。
三界山は2度目。1度目はヤマレコを始める前だったので、もう一回登って赤線つけておくか、くらいのつもりで。最後急登でちょっとまいった。
山頂はごっそり木を伐ってもらえたら素晴らしい展望地になるだろうに、と、少々残念。一応、南も中央も北も、三つのアルプスが見える。
下山は、来た道を帰るのもおもしろくなかったので、どんなルートでも林道に出れば良いだろうと、道なき道を。未知の道(ぷっ
短距離であることから、さほど困ることもなく、無事林道へ。
歩くことよりも、林道のクルマの運転の方が大変だった。
2019年11月15日 一人で
高妻山
戸隠キャンプ場は遠い。
もっと遠い人には怒られそうだが、我が家からは比較的遠い登山口だ。
そんな早起きからの長距離運転中に、いきなりつまずく。
雨。
姨捨SAを過ぎた辺りからは、本降りだ。
やれやれと思いながらも、クルマを走らせる。
それでも、信濃町ICを下りるころには、ほぼ止んでくれた。
ホッとして、下道を進む。
ホッとすると、眠くなる。
妻が心配そうに声をかけてくる
「大丈夫?」
「うん」
「ねえ、大丈夫?」
「うん」
「ホントに大丈夫?」
「うん」
そんな「うん」を連呼させるような声をかけてくるなよ。ますます眠くなるだろ。もっと気の利いた会話はないのか?
と、以前なら言い返していただろう。
そんなふうに言い返せば、ケンカになったかもしれないが、眠気は覚めたに違いない。
しかし、もうすぐ20年になろうかという結婚生活で、ぼくは学習した。
生返事でやり過ごすべき、と。
かくして、眠気は去らない。
とかく、家内と交通、安全の両立は難しい。
どろどろになりながら、登山者専用駐車場に到着。
15分の仮眠を取ってから、出発。
戸隠牧場を通り抜ける。
午前6時の高原の寒さで目が覚める。
朝靄が立ちこめ、幻想的な雰囲気。なかなか良い写真が撮れて、テンションが上がる。
そして登山道へ。
時折、急登もあるが、メリハリのある登山道で、退屈しない。
樹林帯を抜ける。
山の上では、もう冬が始まろうとしている。
ダケカンバが、樹氷となって広がっている。下草のクマザサは、まだ緑。崩れてあらわになった地表が、赤茶色のアクセントとなっている。
なんと美しいのだろう。
山頂直下の急坂は、確かに大変だったけれど、ガスに覆われた山頂も、徐々に晴れてくる。
絶景。
下山は、上りとは別のルートを選択する。
それは、予想外のアトラクション。まさか流れ落ちる滝の脇を、15メートル垂直下降することになるとは。
超ハイテンションで、下山。
帰路へ。
今日一日を振り返っていたら、話題は尽きない。
眠くなる暇もなかった。
素晴らしい山行だった。
2019年11月4日 妻と
南アルプスの烏帽子岳
先日(10月5日)、烏帽子岳に登った。
「今季最高!」
とか
「あそこに登ってないんじゃ、人生損してる」
とか、
奥さんに自慢しまくったわけです。
またそのうち一緒に登っても良いかな、って思ったから。
そのうち、ってのは、来年とか、もっと先とか、そういう意味。
まさか一ヶ月に二度登ることになるとは…。
夫婦登山あるあるですかね。続けて同じ山に登るってのは。
でも、良い山なんですから、行きましょう。
行ったは良いけど、
「今日はガイドさんがいるから安心」
とか煽ってくる。ムカッ。
おまけに、奥さん本日絶好調なのか、かなりのハイペース。ゼエゼエ…。
と思って、帰宅後確認してみたら、前回の単独登山よりも、ことごとく遅いペース。ぼくのコンディションがイマイチだったのかしら。
ともあれ、烏帽子岳。
二十日前と違い、南アルプスは雪化粧。
素晴らしい。素晴らしいとしか言いようがない。
この時期、烏帽子岳に登る人はほとんどいない。静かな山行。
いやホントに、烏帽子岳、超絶オススメですよ。
皆さんも、是非。
月に二度は登るべき。
2019年10月26日 奥さんと
鹿島槍ヶ岳
皆さんは、EK度数というものをご存知でしょうか。
ぼくも、つい先日知りました。
詳しくは こちら をご覧戴くとして、要するに、そのルートがどれほど大変かを数値化したものがEK度数です。
まさにこういうものを探していました。素晴らしい。
そのEK度数。自分の登山の値も調べてみました。
すると、先週登った南アルプスの烏帽子岳の数値が、思いのほか高い。楽勝だったとの感触を得ていたので、驚きました。そして思います。
「いまのオレ、イケてるんじゃね?」
すぐ調子に乗ってしまうのが、ぼくの悪いクセ。ちっとも治りません。
まあでも、気候が大きいと思うんですよね。最近すっかり涼しくなって、夏とは比べものにならないほど疲れない。
以前から行きたいとは思っていたけれど、ぼくの体力では無理だろうと諦めていた、鹿島槍ヶ岳に登ることにしました。
もし途中で挫けても、爺ヶ岳に登ってくればいいや、と。
ダメで爺ヶ岳ですよ?なにそれ、サイコーじゃん。
午前2時起床。クルマぶっ飛ばして、4時に登山口へ。
いざ、クライムオン!
気温は6度。寒い。でも、カッパなどは着ない。すぐに暑くなるから。
そう、なるべく速いペースで歩こうと思っている。
これには理由がある。
以前、マラソン大会に出場するウチの奥さんを応援に行って、そこで気が付いた。
人は時間とともに消耗する。
元気にゴールするためには、マラソンではだいたい4時間以内にゴールしなければならない。考えてみれば、屋外に7時間(その大会の制限時間)も、ただ立っているだけだって疲れ切ってしまうのは当たり前のこと。
人は(何もしなくたって)時間とともに消耗する、という真理に鑑み、可能な限りのハイペース。
もちろん、オーバーペースで消耗してしまうこともあるだろう。そんな場合は、爺ヶ岳までだ。うむ、我ながら完璧な計画。
計画は計画。現実は現実。
なんとか、本当になんとか、行ってきた。
なかなか良いペースで種池山荘。
そこから、爺ヶ岳。
そして、爺ヶ岳から冷池山荘まで下る。だいぶ疲れてきたけれど、まだまだだ丈夫。
しかし、そこからが地獄の登り。
山頂詐欺が二度。あそが山頂だ、で、そこまで行ってみると「違いまーす(ぷっ」ってのが二度。
最初のそれが布引山。
どなたの命名かは存じませんが、「布」が「幕」だったら、ぼくはそこで引き返してましたよ。あぶねー。
二度目のは、角度の問題なんですかね。名前のあるような山でもなんでもないんだけど、山頂が見えない。
そこまで行って山頂が見えたとき、これはぼくの登山史上初めてなんだけど、ソロ登山にもかかわらず、声に出して叫んだね。
「なんなんだ、このふざけた山は」
つって。
んで、そこから急坂。「槍」って言うくらいだから、最後のところがグイッと上ってる。冗談じゃない。
唯一の救いは、双耳峰と言われる鹿島槍の(このコースでの)手前側が主峰(という呼び方で良いのでしょうか?)であるということ。奥の北峰の方が高いって言われたら、ぼくは確実にキレてたね。
ともあれ、なんとか山頂。
でも、「ふざけた山」なんて叫んだ罰だろうか。ホッとする間もなく、捕まる。
最初は、ベシャリも風貌も、横山やすしを彷彿とさせるおばあさん。
延々と、過去に泊まった山荘の悪口を聞かされる。
うぅ…。
15分後、解放されたと思ったら、入れ替わりでおじいさん。こちらも15分。
こちらの方は、打って変わって穏やか。
ほー、海外の山も。で、そのスマホに録画したビデオを、ええ、拝見します…。
うぅぅ…。
山でのコミュニケーション、嫌いじゃない。普段なら、キー坊くらいの対応はさせていただきます。でも、今日はムリ。もう、へろへろなんだから。
下山。
疲れた。痛い。それ以外の感想はない。
実力以上の登山をしてはいけない、という結論。
でも鹿島槍、もう一回登りたいな。今度は泊まりで。
なんつっても、鹿島の上で清水愛を叫ぶからね。
2019年10月5日 一人で
南アルプスの烏帽子岳
控えめに言って最高だった。
ってのが、最近流行の表現なんですか?
いや、でもマジでそんなカンジ。
今年の登山で、一番良かったんじゃないかな。
天気が良いことは分かっていたので、どこかに登るつもり。
迷った挙げ句、10月1日に通行止めが解除された黒川牧場に行くことに決める。
軽くお散歩程度に歩いて、昼寝でもしようかな、と。
ところが、駒ヶ根から秋葉街道を走らせ、黒川牧場への道を曲がると、通行止めの看板。
ウソだろ、とそのまま進むも、ゲートが塞がれている。
マジか…。(帰宅後調べたところ、別ルートからなら黒川牧場まで行ける模様です。)
アタマを抱えて、近くの登山口を探す。
そうして、苦し紛れに選んだのが、この度の烏帽子岳だった。
けがの功名、って言うのだろか。
本当に、最高だった。
天気が素晴らしかったことが大きいけれど、空いているのも魅力のひとつ。
山頂付近で、一宮から来たという青年と出会い、写真の撮りっこ。
彼は「荒川小屋を目指す」ということで早々に出発。そこから30分ほどだと思うけれど、山頂を独占。
下山時に、三伏峠までの間に9人とすれ違ったけれど、それを含めても、やっぱり空いていると思う。
多くの人は塩見岳へ。もちろん塩見に登ることは素晴らしいけれど、でっかい塩見を眺めることも素敵ですよ。
あとは、そこまで大変ではないこと。歩きやすい登山道で、極端な急登もない。
一瞬、小河内岳まで足を伸ばそうかと逡巡。10mほど進んでやっぱり止めて引き返したが、烏帽子岳の山頂でのんびりすることを選んだだけで、行く余力はあった。
気持ちの良い登山だった。
絶対、また来ると思う。
2019年10月5日 一人で
入野谷山
前回の登山から、二週間もあいてしまった。間隔をあけると、てきめん、歩けなくなるので、どこかに登ろう。ということで、地元の山。もっとも、名前すら知らなかったが。
10月だというのに、なぜだか気温が上昇。
でも、ほとんどが樹林帯で、勾配もキツくなく、歩きやすい登山道。心配したほど疲れもせず。
ゴキゲンで、目的地の入野谷山から先の無名峰まで行ってみる。
残念ながら雲がかかってアルプスは見えなかったけれど、気持ちの良い場所。雲が取れれば、さぞ絶景だろう。
そんなステキな無名峰。皆さん、命名したくなるようで。
ヤマレコでは「絶景の峰」。ぼくの持っているガイドブックでは「天空の峰」。現地では「パノラマ尾根の頭」という看板。
ここでは、あちこちに名前が付いているのがおもしろい。
「風の丘」「希望の泉」「結の桂」「光のテラス」。
もっとも「光のテラス」は標識には(展望台)と書かれているにもかかわらず、展望はまったくなく、詐欺だな、と思った。
2019年10月1日 一人で
中岳&将棊頭山
ロープウェイで登って、桂木場に下山する計画。
前日に桂木場までクルマを運ぶ。
千畳敷駅から八丁坂を登ったあとは、ほぼ、下るだけのルート。
天気予報は、曇りのち晴れ。
駒ヶ根駅を始発(6:00)のバスで。その時間は、下からバッチリ山が見える。
ロープウェイで千畳敷へ。みるみるガスってくる。
乗越浄土に到着するころには、完全にホワイトアウト。
頑張って中岳まで。時折晴れ間が覗くも、ほぼガス。そして、強風。
中岳山頂でかなり粘るも、ガスも取れず、風も収まらない。寒くなってくる。
宝剣山荘まで戻り、しばし休憩。
晴れてくるまで待って、農ヶ池経由で将棊頭まで。
すばらしいお散歩。
楽勝…。
のハズが、膝が痛くなる。こんなに痛くなったのは久しぶり。先日の二泊三日の縦走でも平気だったのに。なぜだ?
下りばかりだから?
GPSウォッチによると、13kmの行程で、累積上昇高度は642m。対して累積下降高度は2,023mだった。
2019年8月26日 奥さんと
大キレット(槍から穂高)
恒例の夏登山。西村くんは仕事の都合で参加できず。
覚さんは、すでに一度大キレットを歩いたことがあるので「もういいよ」と、二日目で離脱。
残りの3名は、大キレットに初挑戦。
天気が悪ければまたハナシは変わってくるとは思うけれど、好天に恵まれた今回、個人的にはそれほど危険なルートとは思わなかった。下りがやや危険。長谷川ピークがちょっと危ないな、というくらい。激下りと激登り。危険というより体力勝負の印象が強い。
ぼくは北穂から涸沢までのルート。最低コルからの登りの方がよほど危険だと思ったが、米っちょは同意してくれず。
「あっちの方がヤバいでしょ」
「いや、そんなことないでしょ」
と永遠に平行線。
ちょっと考えてみる。
A)落ちたら死ぬ
B)ヘタしたら落ちる
という違いがあるのではないかと思う。
高所恐怖症気味の米っちょはAをより恐れ、運動神経の悪いぼくはBをより恐れるのではないだろうか。
たとえば、米っちょはよく
「ガスっていて高度感がなかったから平気だった」
みたいなことを言う。
ぼくはそれを聞いて、分からないでもないけれど、あまりピンとこないな、と思っていた。
逆に平地では、ぼくが
「ここ行ける?」
と腰が引ける場所で、米っちょは
「大丈夫だよ」
と平気な顔。
高所恐怖症も運動神経も、どちらも程度問題で、すっぱりタイプ分けできるわけではないのだろうけれども、まあそういう違いがあるのかな、ということを、疲労困憊で意識ももうろうとしながら、考えていました。
米っちょは
「もう岩はお腹いっぱい。横になって目をつむったら、岩がチカチカ浮かび上がってきてなかなか眠れなかった」
と。
「ヒツジの代わりに岩を数えれば良かったじゃん」
「ははは(苦笑)」
みたいな。
槍ヶ岳山荘に泊まりながら槍ヶ岳の山頂には立たず、穂高岳山荘に泊まりながら奥穂まで行かず。というヘタレっぷり。福本さんは、三日で8つの3000m峰に立ったというのに。
大キレットを踏破したという達成感は大きいけれど、次はもうちょっとラクチン登山にしたい。トレーニング?なにそれ?
2019年8月8-10日 米っちょ、福本さん、覚さんと
阿弥陀岳(おまけで中岳)
奥さんが赤岳に登りたがっている。
でも、夏休みの日曜日。絶対、混むじゃん?
混んだ赤岳は渋滞して大変、と以前西村くんに聞いていたので、なんとしても避けたかった。
阿弥陀にしようぜ。
阿弥陀岳にして、大正解。
そこそこ広い山頂で、のんびりと絶景を堪能。
赤岳の山頂は狭いしね。
中岳を経由して文三郎尾根から下りようと思ったけれど、中岳の山頂で眺めたら、文三郎尾根との合流は、かなり標高の高い場所。コルで合流だと勝手に思い込んでいた。
苦労してまで(しかも混雑した)文三郎尾根で下山する理由はないので、来た道を引き返す。
これも正解だったんじゃないかな。
正解に正解を重ねても、やっぱり行者小屋からの帰路は疲れる。
ホント、行者小屋からの帰路はウンザリする。
周り見回しても、みんなグッタリしてたよ?
あの道は積雪時に限るな。
諏訪南IC前のハルピンラーメンで昼食。
大混雑の店を、店長とおぼしき青年が驚くべき手際の良さで仕切っていて、感動。見た目はヤンキー風だけど、驚嘆すべき能力の高さ。忙しいタイミングを見計らって、彼を見に行くだけでも価値があるのでは。
2019年8月4日 奥さんと
宝剣岳&三ノ沢岳
世間は夏休みなのか。平日なのに混雑。
まだ夏休みになっていない、地元の中学生の学校登山が、混雑に拍車をかける。
団体客、老人の咳、ドローン…。
ひとりぼっちにもかかわらず、賑やかな山行だった。
サルの大群がいて、これは問題だろうと思った。
宝剣と三ノ沢、どちらを先に登ろうか迷う。
八丁坂を乗越浄土へ登るよりも、極楽平への道の方が楽。
だから先に三ノ沢を登り、宝剣経由で下山しようか。しかし、先に三ノ沢に登ってしまえば、それだけでお腹がいっぱいになることは目に見えている。だから、宝剣を先に登ることにした。
案の定、三ノ沢からの帰りに、余力はなかった。
それどころか、「宝剣に登らなければ今頃はもう着いていたかな」などと思う始末。
疲れた。
下山。
ロープウェイで待たされ、バスで待たされ。
地元の山。いつでも行けるのだ。この時期はやめておこう。
2019年7月25日 一人で
戸倉山(沢コース)
またしても、戸倉山。
そして、またしてもコースアウト。
今回もぼくには難しかった。
正規ルートから少し外れて滝を見に寄り道するルート。
それほどハッキリした道ではない。
そして
「道がハッキリしないけど、これ、ホントに沢筋歩いて行けば良いのかな?」
と思ったタイミングで斜面上に赤テープ。
さらにその先にも赤テープが見える。
明らかに道ではなく斜面だったけれど、赤テープが二つ見えたらそちらに行ってしまうなぁ。
沢から少し離れて、滝を見るにふさわしい場所にたどり着くのだろう、と思ってしまった。
三つ目の赤テープで、これは絶対に違うぞ、と思ったけれど、さすがに戻るのも大変すぎるし、まぁ戸倉山なら何も考えずに登っていけば、どこかで登山道に出るだろうとの思いもあったので、そのまま直登。
尾根に出たのだが、これがまったく予想外の場所で、ちょっと焦った。
そこがどこだか分からなくて、ちょっと焦った。
戸倉山には何度も登って、すっかり分かっているつもりでも、まだまだだなぁ。
今月中には、全ルートを歩いてみようと思っている。
ちなみに、「木地師(きじし)は、轆轤(ろくろ)を用いて椀や盆等の木工品を加工、製造する職人。」とのこと。ウィキペディア調べた。へー。
2019年7月2日 一人で
戸倉山(上の森コース)
今月も良く登った。
GPSウォッチによると、あと少しで、歩いた距離が過去最高となる。
もういっちょ、行くか。
結局、今月は76.5km登山で歩いた。
一生懸命、と言うか、少しムキになって登っているのにはワケがある。
3ヶ月のブランクで、まったく歩けなくなってしまった。3ヶ月ぶりの登山で、自分でもビックリするくらい歩けず、毎年恒例の友人との夏の縦走がとても無理だと思わざるを得なくなったからだ。
先月からまた登りはじめ、この2ヶ月で、まあまあ歩けるようになってきたのではないかと思う。
ところが、だ。
ダイエッ登山と称して登っているが、一向に腹が引っ込まない。
テレビ中継に映るJリーグのサポーターは、軒並み腹が出ている。ぼくもエスパルスサポ。連中と同じ腹。サポ腹。
これだけ登っているのに、なぜ痩せないんだ?
確かに、食事制限はしていない。かと言って、登っていなかった3ヶ月より食べる量が増えているわけではない。だったら歩いている分、腹が引っ込んでくれたって良いじゃないか。
まぁ、もう禿げてきた中年だ。いまさらモテるワケもあるまい。見た目はどうでも良い。体重は、体重はどうなっているんだ。
体重計にそっと乗ってみる。
微増。
微増…。
なんで?まったく納得がいかない。
さて、戸倉山。
何度も登っているので、初めてのルートで登ってみる。上の森コース。
一合目から、まさかのコースアウト。
とんでもない急坂の斜面を直登するハメに。
正規ルートで下山し、間違った箇所を眺めたが、これは間違える。全員が全員間違えるワケではないと思うけれど、知らないぼくなら、確実に間違える。あそこは案内板が欲しかった。
ちなみに、正規ルートでも、そこそこの急坂。
いまにも降り出しそうな空で眺望もなく、なかなかトホホな山行だった。
2019年6月29日 一人で
白馬岳(大雪渓)
米っちょから久しぶりに誘われる。
大喜びで行き先を聞いてみる。
白馬岳、と。
途端に、迷う。
白馬岳なら大雪渓に違いない。
ぼくの持っているガイドブックには、大雪渓について
「なぜ懲りない。毎年雪崩か落石で遭難する所をなぜ行くか」
と書かれている。
そして、過去に針ノ木雪渓で落石を目撃し、落石に対し大きな恐怖心を抱いているぼくは、どうしても迷ってしまう。
まあそれでも、折角誘われたんだから、行くことにしよう。
行ってみた。
落石に、雪の大陥没。
我々は巻き込まれなかったから良かったものの、やはりムダなリスクは取るべきではない…
…と言いたかったのだが、それも言いづらい。
なにしろ、大絶景。
この景色を見られたら死んでも良いかと言われれば、そこまでは言わない。でも、この景色を見ずに死んでたまるか、と思わされるほどの大絶景。
うーん、悩ましい。
栂池から登って、泊まろう。
2019年6月26日 米っちょと
赤岳(県界尾根)
ぼくは登山のモットーを
「山になんか登っても、偉くもなんともない」
としている。
だから、なにかに挑戦するような登り方はしたくない。
ごく素直に、「あそこからの景色を見てみたいな」という思いで山に登るべきだと考えている。
みなさんのレコを読んでいると、たまに「線をつなぐ」「赤線つなぎ」という言葉を目にする。
あまり興味がない。
そんな登り方は、言い方は悪いけれど、邪道じゃないですかね。
自分の「全ルートを地図で見る」を見る。
八ヶ岳には良く登っている。
しかし、赤岳。文三郎尾根と真教寺尾根の間のわずかな距離。おそらく100メートルにも満たないその区間を、ぼくは歩いていない。
赤線が途切れている。
そこさえ歩けば、天狗から編笠まで、八ヶ岳の稜線を一直線に全部歩いたことになるのに、そこだけ途切れている。
…
行こうかな…。
すまない。「邪道」とまで言っておきながら、本当に申し訳ない。
行かせていただきます。
ルートを調べる。
赤岳に登るときにいつも利用するのは、美濃戸から行者小屋を通るルート。
折角なので、いつもとは違うルートで登ってみよう。
県界尾根と真教寺尾根を周回するルートはどうか。
真教寺尾根は、3年前に一度登っているが、県界尾根は歩いたことがない。
どんなルートだろう。
「山と高原地図」によれば「八ヶ岳最難度ルート」と。
最難度ルート、だと?
ゴクリ…。
これは行くしかない。
最難関、制覇してみせます。待ってろ、赤岳。
こうして、自分史上最高に不純な登山となる。
こういう功名心に駆られたような登山は良くない。第一に危ない。
まぁ、無事に戻ってこられましたが。
県界尾根の鎖場は、やはりちょっと怖かった。
最初の鎖はトラバース。ひかれた鉄板の上を歩く。これは問題ない。
次に出てくる垂直の鎖。これが最初の恐怖。
なにしろ、岩場には手足を引っかける場所がない。鎖を補助として使うのではなく、完全に鎖に頼り切った登り。鎖から手を離した瞬間に、崖下に真っ逆さまだろう。
もうひとつ怖かったのは、巨石を抱き込むような感じで回り込んで、崖の左側から右側へ移るとき。そこに頼るべき鎖はなく、主観的には飛ぶような気持ちになる。もちろん、実際にはいつもより数センチ余分に足を伸ばすだけだろうし、客観的に他人がここを渡るのを見たとしても、大したこととは思わないだろうけれど、主観としては非常に怖かった。なにしろ、踏み外せば死ぬわけだから。
そんな死と隣り合わせの区間はしばらく続くけれど、ぼくが怖かったのは、その二箇所だ。人によっては、軋むハシゴの方が怖いと思うかもしれないが。
そんな鎖場が1時間。頂上山荘がすぐそこに見えても、なかなか到着しない。
けれども、「最難度」と覚悟して取り付けば、少なくとも気持ち的には、意外にあっさり山頂に立っていた。
むしろ、2合目から尾根を目指して登る崩落した斜面の方が、よほど衝撃だった。この程度の斜面が核心部だという山はいくらでもあるだろう。そんな斜面が2合目から登場する絶望感。
でも、ハイテンションで山頂に立てば、美濃戸口から登るよりも早い3時間半で到着したこともあり、「楽勝だぜぇ」と。
ゴキゲンで下山。ふと時計を見ると、頑張れば正午前にクルマまで戻れそうな時間。ラストはダッシュ。そんな余力も。
「最難度ルート?昼飯前だったよ」
みたいな。
で、帰宅。ホッとしたせいか、どっと疲れが出る。玄関で倒れ込んだら、もう起き上がれない。
やっぱり、ぼくには安心安全のんびり登山があっている。
2019年6月21日 一人で
池山
腹は引っ込まず、体重も減らない。
正直、焦っている。
誘われている、夏の泊まり山行に間に合うだろうか?
梅雨前の貴重な晴れ、と聞いたので、ちょっと無理して行ってきた。
地元の山、池山。
山頂からの展望もなく、何の思い入れもない山だけれど、どのみち、ダイエッ登山。どこだって良いのだ。
なんの期待もなく登る。
登って驚く。山頂は、木が伐られて、見通しがきくように。
宝剣岳が間近。南アルプスも見える。
「山頂の木を伐ってくれ」みたいなことを、この山に限らず気安く書いてきた。でも、いざ実際に伐られているのを目の当たりにすると、なんだか非常に申し訳ない気分になる。
どなたが整備してくれいているのか存じ上げませんが、本当にありがとうございます。
2019年6月6日 一人で
国師ヶ岳&北奥千丈岳
張り切って早起きするも、天気予報がイマイチ。
本当は別の所に登るつもりだったけれど、クルマの運転が長くて歩く時間は短い、国師ヶ岳を選ぶ。良いお天気の時にクルマの運転じゃ勿体ないし、イマイチの天気であんまり歩きたくないし、という理由。
早出する必要もなくなったので、いつもの時間に朝食。
ウチの中二病患者とやり合う。
くだらないことですよ。
一応、ご紹介しますと、食卓の大皿にアスパラガスが載っていました。
「先っぽばっかり食うなよ!」
って言いますよね?子どもが先っぽばかり食べていたら、親として言いますよね?
それを「うるせー」って何だよって感じでした。
あたし何かおかしいこと言ってますか?普通の感覚ですよね?
そんなわけで、カッカしていたのでしょう。
靴を忘れるという、大失態。
トレッキングシューズと登山靴、どっちがいいかな?クルマだから両方持って行くか、と思いつつ、両方忘れるっつーね。
まぁ距離も短いしスニーカーでいいや、って登りはじめます。
ぼくの持ってるガイドブックには登り1時間30分とあったので、よーし1時間が目標だ、とガシガシ登ったら、30分で山頂ですよ。
いくらなんでも短すぎじゃね?
天気予報もこんな時だけドンピシャ。降りはしないけれど、眺望はほぼなし。
物足りなくて、しょんぼり歩いていたら、残雪に出くわすわけ。
登山靴ならどうと言うことのない残雪も、スニーカーじゃヤダな、靴濡らさないようにとか余計なこと考えながら踏み出したら、滑って転びました。
シャツも破れるほど、激しく岩に腕を打ち付けて、血が出た。
で、ありがちなんだけど、そのシャツ、持ってる中では一番上等なシャツ。
ぼくの登山歴の中でも、指折りのトホホな山行だった。
2019年6月4日 一人で
根子岳
菅平高原には、なんと100面ものフットボール場があるそうだ。天然芝、または人工芝。
自宅から遠いのが難点ではあるが、素晴らしい環境で、直樹のサッカー大会。
応援に来たついでに、試合と試合のインターバルに、山に登っておくか、と。
根子岳にする。
しかし、標準タイムで登っていては、次の試合のキックオフに間に合わない。
全力登頂。
似たようなキャッチフレーズを聞いたことがあるけれど、そのチームは応援していない。
ともかく、全力で登る。
とにかく、大急ぎの登山。
境界突破は犯罪だと思うが、ぼくは自分の限界突破。
オレ史上、最速タイムを叩き出す。
ヘトヘトになりつつも、なんとかキックオフに間に合った。
えっ?
直樹、ベンチに座ってるんだけど…。
不完全燃焼。帰宅後、アルウィンにエスパルスの試合を観に行く。
また勝てなかった…orz
2019年6月2日 一人で
風越山
3ヶ月のブランクを取り戻すべく、せっせと登っているが、足と腰が痛い。
激痛というわけではないけれど、シビれるようなカンジだ。
痛み止めを飲むと痛みはピタッと止まり、何の支障もなくなるが、薬が切れると再び痛い。
ちょっと相談してみる。
「そんなときは安静に」
「痛いの我慢してさらなる運動を」
まったく正反対のアドバイスをもらって、大混乱。
さてどうしたものか、と、ちっとも引っ込まない腹をさすりながら考える。
正直、ちょっと焦っている。夏に誘われている登山に、こんな調子で間に合うのだろうか。
やはり、登れる日には多少無理してでも登ろう。
風越山には、以前、虚空蔵山経由で8合目の展望台まで登っている。
虚空蔵山で出会ったおじいさんに
「山頂は展望がなくておもしろくないよ」
と言われたので、素直に展望台までで引き返した。
今回はダイエッ登山なので、山頂まで。
いや、なかなかどうして、鳥居以降の拝殿や本殿、石段、石仏、石碑など、実に興味深かった。本殿などは重要文化財に選ばれているようだ。もっとも、個人的には石の諸々の方が、おもしろかったが。
前回とは別のルートで、と思ったので、野底山森林公園のキャンプ場から登ったが、コースを二度も間違えてしまった。
コースを間違えることについて、ちょっと考えてみる。
同じルートを登った方のレコを参考にさせてもらったが、その方は下山時に一度間違ったそうだ。ぼくの間違いは二度とも登り。
ここからの連想だが、ぼくはたまに、中途半端な高さで登山道をまたぐように飛び出した枝にアタマをぶつける。ぶつけるのは必ず登りの時だ。一緒に同行した友人が同じ枝にアタマをぶつけたこともあったが、彼がぶつけたのは下山時だった。
他人とは、ちょっと視点がズレているのだろうか。
だから何だというわけではないのだが。
2019年5月22日 一人で
高烏谷山(たかずやさん)
登りすぎなのか、足腰が痛い。
登り足りないのか、腹は引っ込まない。
地元の里山、高烏谷へ。
山頂までクルマで行けるので、歩いて登ったことはない。いや、一度だけあったか。
地元の小学生(6年?)の遠足の山。
とある先輩が、某保育園の保護者会長だったとき、園児をこの山に登らせたらしい。保育園児にはさすがに酷な気もするが、まぁ、全員登頂に成功したらしいので、無理ってことはないのだろう。
いまのぼくには、ちょうどいい山。
山頂にていつもの絶景を堪能し、下山。
途中、マムシに出会う。
写真家の宮崎学さんがよく言う
「豊かな自然には、クマもマムシもスズメバチもみんなセットになっているのが当たり前」
という言葉をかみしめた。
2019年5月18日 一人で
簫ノ笛山(しょうのふえやま)
本日もダイエッ登山。
軽く池山へ、と思っていたんだけど、林道が途中まで、ということで急遽、以前から気になっていた、簫ノ笛山に挑戦してみることにする。
マイナーな山。道なき道に早期撤退も覚悟して登ったのだが…。
信じられないことに、完璧に整備された登山道。
ぼくは道を間違えて、道なき道を登るハメになったけれど、本来のルートは、完璧に整備されている。
こんな山、と言ってはなんだが、マイナーな山には違いない。
一体、誰が、何のために、整備してくれたのだろう。
ただし、整備されているとは言っても、とんでもない急坂の連続である。
非常に堪えた。
また、野生動物との遭遇も。
イノシシ一家(4~5頭?)にニアミス。ヘビを踏みそうになる。そして、クマ。
クマの糞が点在しており、イヤだなと思いながら登る。
聞いたことのない、もの悲しげな、遠吠えが聞こえる。
しばらくして、近くの薮で物音。
ギョッとして身構える。
黒い生き物が現れる。
「い、犬…?」
思わず、声に出して聞いてしまう。
もちろん、答えてはくれない。
いまどき、野良犬などいるだろうか?それとも、不届き者が捨てたのか?
イヌでないとしたら、クマしか考えられないが…。
これまでの山歩きで、数々の野生動物に遭遇してきた。
サル、リス、タヌキ、シカ、カモシカ、キツネ、テン、イノシシ、オコジョ…。
しかし、幸運なことに、クマに出会ったことはない。そして、野良犬にも。
だから、あれが子クマだったのかイヌだったのか、確信が持てない。
誰か、確かめてきて。
登山道を整備していただいたどなたかに敬意を表し、多くの人に登ってもらいたい山。
簫ノ笛山って、名前もステキでしょ?
2019年5月16日 一人で
戸倉山(市野瀬ルート)
二日続けての戸倉山。
ダイエッ登山。
初めて戸倉山に登ったとき、西村くんと一緒だったのだが、戸倉山キャンプ場から登って、市野瀬登山口に下りた。
それ以来の市野瀬ルート。当時は、まだログを取っていなかったので、今回登って印し付けておくか、と。昨日と同じルートでもおもしろくないし、と。
キャンプ場ルートと比べると、まだミツバツツジがだいぶ残っていて、楽しめた。
それになにより、最初の登山のことなどまったく覚えておらず、新鮮な気持ちで登れたのが良かったのだろう、こちらのルートの方が楽しめた気がする。
市野瀬ルートのほうが勾配はキツいけれど、距離は短いし。
ただ、登山口までが遠い。自宅から1時間弱かかるので、これでは地元の山と呼びがたい。
望遠レンズを持って行くも、鳥撮りには至らず。
クロツグミ、コルリ、アカハラと、撮りたい鳥には出会ったけれど、シャッターチャンスはなし。残念。
下山時、ショートカットしてやろうとルートを外れたら、正規ルートに復帰できず。
林道が見えていたので、そのまま下ったが、かえって苦労した。反省。
標準タイムより遅く、復活にはまだまだだけれど、昨日よりは多少楽になった…、と思って帰宅したら、疲労がどっと出て、しばらく起き上がれず。
先は長い。
2019年5月8日 一人で
美ヶ原(王ヶ頭)
快晴。
人はまばら。
「なんでみんな来ないの?」
と思える素晴らしい景色。
人がいないわけではなく、とても広いからまばらなんだけど。
カメラには広角レンズを装着。
昨年までは広角は降格を思い起こさせるので、自粛していた。今年は大丈夫だろうと言うことで、数年ぶりの広角レンズ。
「ウサギでもいたらどうする?」
ということで、望遠レンズも持って行く。
ウサギはいない。荷物は重い。
そして、快晴の空に、時間とともに雲が広がってくる。
不思議なもので、テンションだだ下がり。
「なんで来ちゃったんだろ」
とまでは思わなかったけれど、いささか残念な気持ちで雪の上をトボトボと。
ホントに、お天気次第である。
2019年2月3日 奥さんと
赤岳展望荘
久しぶりで体力不足。新しい靴下で靴擦れ。天気予報大ハズレで天候悪化。
いままでで一番大変な登山だったかもしれない。
もっとも、本当に大変だったのは、山頂までの登頂を諦めた帰路、赤岳展望荘から地蔵の頭を少し下ったところまでの、およそ10分。7時間の行程を考えれば、ほぼ一瞬。
いや、でも、マジで大変。
気温マイナス15度。風速15m。風に飛ばされた氷の粒が、自分めがけて襲いかかってくる。
ゴーグルを持っていたけれど、曇って視野を失うと危険、と判断し使用しておらず。バラクラバの開口部から、氷の粒の直撃を受ける。
「目がぁー」
米っちょは
「あれがあと2時間続くって言われたら、心折れてたよね」
って言ってたけど、2時間て。007だって2度死ぬんですよ?オレなら余裕で3度は死ねる。
正直なところ、声には出さなかったけれど、
「絶対に生きて帰る」
って、心の中で呟いてたから。
行者小屋まで下山。
アイゼンをチェーンスパイクに履き替える。
体を曲げる。両脚を攣る。
「うっ」
と体を伸ばす。首、肩、背中を攣る。
「い、痛い…」
痛みが去るのを、じっと待つ。
そもそもの気温が低く筋肉は硬直。一歩間違えれば滑落死の凍った急斜面で、極限の緊張。気温の低さにOS-1も凍り、水分補給もままならない。
安全な場所に下りてきてから攣るのなら、上出来だ。
ホントに大変だった。
けれど、無事下山してしまえばツラさを忘れてしまう。健忘症。
「来週はどうする?」
我ながら馬鹿げているとは思うのだけれど。
2019年1月23日 米っちょと