COLUMN

 


カリン

我が世の春、なんてことを申しますが、我が家は秋、であります。
もみじが真っ赤に紅葉しまして、キレイなもんです。

庭には縁起物の木なんかも植えられている。
我が子が生まれたときに、庭に記念の木を植える、なんてお宅はたくさんあるわけです。桜を植えるお宅なんかが多いんでしょうかね。
私の大学の先輩のお宅では、誕生の折、ご両親は銀杏の木を植えた。なぜ銀杏の木かというと、そのお宅、男子は三代にわたって、東京大学を出ている。曾祖父の頃はまだ東京帝国大学。そんなお宅だから、この子もやっぱり東京大学へ進学して欲しい、そんな願いを込めての銀杏の植樹です。
この銀杏、なんと途中で枯れちゃったそうなんですね。
結果、偏差値で言うと東京大学のちょうど半分くらいの我が母校に、その先輩は入学したんですな。
というハナシを、この先輩、あろうことか同窓生の葬式の席で披露する。こっちは笑いたくても笑えない。今までで一番ツライ葬式だったなぁ。
しかし、ホント、バカだね。どんな教育受けてりゃそんな席でそんなハナシができるんだって。
よくよく考えてみれば、私も同じ教育を受けているのか。後輩なんだから。

我が家は商家ですから、樫の木と花梨の木は、セットで植えられています。
貸し(カシ)ても借りん(カリン)。そういう心構えで商売をしなくちゃいけない。
もうひとつ、ナナカマド。これは、竈を七つ持てるくらいまでという心意気で商売しようということなんですけれど、我が家のナナカマドは数年前に枯れちゃって。
あの頃からなのかなぁ。亀田薬局が調子悪くなってきたのは。はぁ。

庭木の手入れなんてのはほとんどしないにもかかわらず、実がなるんですね。もちろん、年によってなり年と、まったくならない年があるんですけれども、今年はカリンが大豊作。これでもかってくらいになっている。
立派な実だし、キレイだし、においも良い。でも、残念なんだけれど、カリンには使い道がない。ネットで検索しても、ジャム、シロップ漬け、カリン酒くらいで、そのいずれも大変に手間がかかる。

お陰様で亀田薬局は無借金経営ではあるのだけれど、しかし、いくら「借りん借りん」と言っても、伸びしろがない。ナナカマドは枯れちゃってるわけですから。
リフレ派の諸君に言わせれば、思い切って借り入れをして、投資すべきところに投資し、成長の軌道に乗せなければならない、ってなところなんでしょうか。
ここら辺の理屈は、難しくてよく分からない。
詳しい人に教えを請いたい。
まずはJKリフレってのから頼む。
 
 

2018年11月10日
 

 
 

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