COLUMN

 


本「未来の年表」

およそ一ヶ月、暇な時間はほぼ「ゼルダの伝説」やってました。
受験生がいるので、こっそり。子どもに隠れてやるゲーム。ドキドキするわー。
受験も終わり、ゼルダもエンディングを迎えたので、少しアクティブに活動しようか、と外に出た瞬間、目がかゆい。花粉症。部屋に舞い戻って、しかたがない、コラムでも書くか。

すっかり世間から取り残された感がありますが、なんか、大騒ぎになってるじゃないですか。決裁文書の書き換え問題。
でも、どうなんですかね、あれ。みんなやってることなんじゃないの?って思いますけどね。

数年前だけど、某公的機関から補助金もらってイベント開催ってのにかかわったことがありました。
イベント終了後に報告書を出すと

「これは認められない」

と。
理由を聞けば、それならそれで事前に言っとけよって内容。その指摘に沿って報告書を書き直せば、事実とまったく違う内容になってしまうこと、また、報告書の書き直し自体が非常に面倒なことから

「んじゃ、カネいらねーよ」

とキレたら、すでに交付が決まっている補助金を受け取られないのも困るらしく

「こちらで報告書をつくりますので…」

と、担当者。
結局、ぼくは報告書を出すことなく、補助金を受け取ることに。デタラメも良いとこ。

実態がどうであるとか、それが「正しい」かどうかには関心がなく、辻褄があっていることこそが重要なのだろう。役所とはそういうところなのだろうと思う。
それはきっと、財務省だって同じに違いない。むしろ、複数の文書にまたがり数十カ所(?)にわたる改竄を、「さすがエリート。丁寧な仕事っぷり」と皮肉交じりに褒めたって良いくらいじゃないだろうか。

もっとも、これは役所だけの問題じゃない。
実験データを捏造してましたって企業は多いし、粉飾決算がバレる企業も珍しくない。
もっと卑近な例を挙げよう。
ウチのアッキーが、娘のクラスのPTA役員をやっている。クラス費の決算報告書をつくるということでメモに殴り書き。ぼくが清書させられる。見てみると支出の欄に「通信費46円」とある。で、収支の合計がピッタリ0。
ぼくはこういうのが気に入らない。「46円余りました」じゃダメなの?って思うけど、次年度に繰り越せない決算の場合、無理矢理に収支を合わせるのがフツーだよね。

要するに、日本って、上から下まで、辻褄を合わせることを第一義とするってことが、辻褄を合わせることが事実よりも大切ってことが、完全に根付いているんだと思う。

「公文書の改竄は民主主義の根幹を揺るがす」という指摘がある。
異論はない。
ただ、はたして、そもそも日本で民主主義が成立しているんですか?って思いますけどね。民主主義のテイでやってるだけじゃないのって。

だから、今回の一連の騒動に、それほどの関心はないのだ。
ただ一点の興味。
これをキッカケに、安倍ちゃん、退陣するかな?ってとこだけ。

ぼくは安倍晋三がキライだ。大キライといって差し支えない。
甘ったれた坊ちゃん育ち。どこをどう見てもバカ。おまけに偉そう。
と、並べてみると、んん、オレのことか?
これは同族嫌悪なのかもしれない。
いやしかし、坊ちゃんっぷりは比べるまでもなく、たぶんぼくより彼の方がバカだし、明らかにアイツのほうが偉そうだ。

ふと不安になる。ぼくの支持率は如何ほどだろうか、と。
これまでの経験から20-25%程度ではなかろうかと思っている。
うぅ、思わずガチな数字を挙げてしまった。
一方の安倍ちゃんは、おおむね5割。なんでだ?

嫉妬、なのだろうか?
ぼくは安倍晋三に嫉妬しているのだろうか?
そんなバカな。いや、しかし…

いいだろう。これは嫉妬だ。不本意だが認めよう。shit !
嫉妬でも何でもかまわない。この度の騒動を機に、安倍は失脚して惨めな晩年を送ってくれ。ついでにネトウヨどももざまーみろだ。

と、返す刀でパヨクの諸君にもひと言申し上げたい。
安倍政権が倒れても、世の中、なにひとつ良くはなりませんよ。
アベノセイダーズと呼ばれる人たちがいることは知っている。安倍嫌いのぼくも、共感したいのは山々だ。でも、安倍のせいではない。
仮に、安倍が去り、これ以上望むべくもない理想的な人物が首班指名を受けたとしよう。そうなれば、安倍の数々の暴挙が正されるに違いない。
しかし、日本の衰退は止められない。
というのが、本日の主題だ。

かねてより、財政赤字と少子高齢化が日本の最大の問題、と思ってきた。
もっとも、そのうちの前者、財政赤字はどうなんだろう。
というのも、ぼくの学生時代にはすでに「いつ財政破綻してもおかしくない」と言われていた。あれからすでに四半世紀。なんとかなるものなの?と思い始めている。
もちろん、少子高齢化の進行で、財政が破綻する可能性は高い。しかしその場合は、財政政策の失敗が理由ではなく、少子高齢化のもたらす厄災のひとつとして財政破綻があるわけで、逆に言えば、少子高齢化が食い止められれば財政破綻は避けられる、ということになりはしないか。いつ財政破綻してもおかしくない状況が、25年も続いている理由が知りたい。

そんなわけで、財政の問題はよく分からない。
一方で、少子高齢化のヤバさは、実感として分かる気がする。
田舎に住んでいると、街全体の活力が失われていっているのを感じる。実際、亀田薬局のある飯島町も「消滅可能性都市」にカウントされているしね。
もしかすると、都会に住んでいる人の中には、少子高齢化の波をまだ感じていない人もいるかもしれない。そんな人に一読をお勧めしたいのが

「未来の年表 人口減少日本でこれから起きること」/河合雅司/講談社現代新書

だ。
ベストセラーだから、すでに読んだ人も多いだろう。
読んでおもしろい本ではない。むしろ、絶望的な気持ちにしかならない。
「ヘイ彼女!オレと少子化対策しようぜ」的な下ネタで締めようかとも思ったが、やめておく。ネタを実行に移してみせた重田クンのせいではない。読後、本当に絶望的な気持ちになるのだ。
 
それでも、子を持つ親はもちろん、これからこの日本で生きていかなければならない若い皆さんは、是非読んだら良いと思う。

日本の未来は明るくない。だから、ぼくは子どもが海外に羽ばたいてもらいたいと考えている。
行くなら何処が良いだろう、というのが最近の悩みだ。

「あそこが良いんじゃない?」

というアドバイスを、かなり本気で求めている。事情通の方は、連絡下さい。一杯おごるから。
 
それ以外の諸君は、ぼくと一緒にシンギュラリティの到来を祈ろう。
 
「ハサビスさん、頑張ってー」
 
って。
 
 

2018年3月14日

 
 
 

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