COLUMN

 


iPhone中。I need you. I love you.

小説を書いて酷評され、写真展をやって酷評されております。
しょうがない。コラムでも書こ。

年末にケータイを買い換えた。
由子にスマホ買ってやろうと一緒に行って、ぼくのガラケーの電池交換を頼んだら、「もう廃盤」と。
それでは、ということで、最新のガラケーを見せてもらうも、なんか野暮ったい。手に持ったカンジ、ぼくのP-01Cという7年前のガラケーより1.5倍ほど厚い。
最薄、最軽量を競ってたんじゃないの?どんだけコンパクトになっているかと楽しみにしていたのに、すごくガッカリ。

ふと目にとまったのが、キッズケータイ。
超軽量コンパクト。電話帳に登録した人にしか発信できない。メールはショートメールのみ。ぜんぜんOKじゃん。

「LINEやってる?」
「やってないんだ。やり方教えて」

つってキッズケータイ取り出したら、結構ウケるんじゃねーの?

「これ下さい」

と店員に言ったんだけど、まさかの店員ブロック。
電話帳に登録した人にしか発信できないのは良いとして、電話帳に登録できるのがたったの10件。さすがに10件はムリだ。
あきらめる。
仕方なく、由子と同じくiPhone Xに。

10年ぶりのスマホは隔世の感。
まずはFaceIDにビビる。
パスコードや指紋認証にかわる顔認証は、とても正確。ぼく以外の誰も解除できない。ぼくのことはしっかり認識。しかも学習するらしく、最初は割とゆっくりだったり、認証せずにパスコード求められたりしてたんだけど、最近は一瞬。おまけに、帽子かぶったりサングラスかけても、認識するようになった。

音声認識も。
「Hey Siri」と呼びかけて操作できる。

「Hey Siri、米っちょにメッセージ」
「どのようなメッセージを送りますか?」

と、iPhoneを触らずにメッセージが送れる。ハズ。送ったことないけど。

直樹がiPhoneに向かって叫んでいる

「Hey Siri ! Hey Siri !ちくしょー、こいつオレの言うことはきかない!」
「はっはっはっ。悔しかったら早く大きくなれ」
「ムキーーーーッ」

そう、ぼくの声にしか反応しないのだ。
ぼくのiPhoneと由子のiPhoneを並べて「Hey Siri」と呼びかけると、ぼくのiPhoneしか反応しない。大したものだ。

ただ、音声認識にFaceIDほどの感動はない。
ぼくの声にも反応しないことがしばしばあるのが最大の不満。そして、日本語の変換がおかしい。
娘は由子と書いてユウコと読む。「ユウコ」と聞いたSiriは「裕子」と変換した挙げ句に「ヒロコ」と読む。なんだそれ。母の場合はもっとひどい。光江と書いてミツエと読むが、「三枝」と変換した挙げ句に「サエグサ」と読む。ビックリ。
おまけに、敬称の「さん」を二回繰り返す。「サエグサさんさん」(笑)。

他にも、細かいことを言えば、不満な点はいくつもある。
やっぱり、まだ直樹の方が役に立つ。

「おい、直樹。風呂洗ってくれ」
「スミマセン、ヨクワカリマセン」
「あぁ?風呂掃除しろって言ってるんだよ」
「ガンバッテハ、イルノデスガ」

この野郎。シリ叩きの刑だな。
 
 

2018年1月16日

 
 
 

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