COLUMN
最近、よく山に登っている。
昨日も、宝剣岳に登ってきた。
登る途中、Tシャツ姿の山ガールに追い抜かれる。
極楽平から宝剣へのルートは、予想以上に危険だ。ぼくがこれまでに歩いたルートの中で、もっとも怖い。
そんなルートにもかかわらず、その彼女は、岩場をヒョイヒョイとすごいスピードで登っていく。まるで、忍者。
見る間に、山頂へ。
山頂でも、あっちの岩場こっちの岩場へと忙しく動き回って、写真を撮っている。
しばらくして、ぼくも山頂へ。
「すごいですね」
くらいに話しかけてみる。
名古屋から一人で来ていること。普段は北アルプスのもっと危険な箇所に行っていることなどを教えてもらう。
「あの岩の上に立つので、撮ってもらって良いですか?」
「もちろん」
カメラを手渡される。EOS Kiss。軽い。
ぼくのカメラはD800。ボディだけで1キロ。レンズもあわせれば、おそらく彼女のカメラの3倍は重いだろう。
登山の時はやっぱり軽いカメラが良いなと思いつつ、でも良い写真を撮るにはでかいカメラが必要だしな、という、いつもの堂々巡り。
「インスタやってます」
と、カメラを受け取りながら彼女が言う。
帰宅後、インスタなんちゃらを検索してみる。
…
……
なんじゃ、こりゃ。オシャレな写真ばかり並んでるじゃん。プロ?
というわけで、ぼくも今日からInstagramはじめます。
あ、そこのダサいおっさんども。キミたちにインスタは無理だ。あきらめてインスタントコーヒー飲んで、「違いが分かる男」にでもなっちゃってくれたまえ。ぷっ。
さてと、kameda_ryoでInstagramへの登録は完了、と。
さっそく、宝剣で撮った写真を投稿してみよう。
投稿ボタンは…
ん?投稿ボタンがないぞ?なんで?
「ちょっとInstagramについて教えてもらえる?」
「いいですよ」
「投稿ボタンがないんだけど?」
「投稿ボタン?ああ、専用のアプリが必要なんですよ」
「アプリ?教えてもらってるのに悪いんだけど、そのアプリって言い方、若干違和感があるんだよね」
「…そうですか?」
「applicationでアプリは分かるんだけどさ、ソフトって言わない?software」
「えー、みんなアプリって言いますけど」
「まぁいいや。教えてもらってるんだから、ぼくが歩み寄るよ。で、アプリ?」
「はい。iOS用とAndroid用があります」
「ちょとまてちょとまてお兄さん」
「はい」
「Windowsだよ」
「え?」
「Windows10。強制的にアップグレードで10。知ってるだろ?」
「ないわー。Windowsはないわー」
「ないの?」
「ありません!」
Instagramってのは、ユーザーをナメてんの?
パソコンで使わせろよ!
「ところで、話は変わるんですが」
「ん?」
「カメダリョウ公式サイト?」
「うん」
「あれにリンク張られても、iPhoneじゃ字が小さすぎて、とても読めないんですよね」
「!?」
パソコンで見ろよ!
2016年7月8日
※2017年11月、スマホでの表示に対応しました。