COLUMN

 


青いイナズマが僕を責める

オッパイに縁のない人生を送ってきた。
巨乳の子と付き合ったことがない。虚乳なら、いなくはなかったが。

インターネット黎明期、「バスト占いのうた」というのが流行った。興味がある方はググっていただければ簡単に見つかる。くだらないが、いま見てもおもしろい。
その歌の中で、「オッパイは決して怖くなーい」と言われてしまったが、別に怖かったわけではない。ホントに、縁がなかっただけなのだ。

いや、別にオッパイの話がしたいわけではない。「オッパイ」から書き出したのは、ちょっとした読者サービスだ。

先程から、イエローキャブという、巨乳の子だけを集めた芸能事務所のことを思い出している。
社長の野田義治が解任されたとき、会社に残ったのは佐藤江梨子、根本はるみ、小池栄子。社長についていったのが雛形あきこ、山田まりや、MEGUMIだった。

賢明な読者諸氏はすでにおわかりだろう。そう、ぼくはSMAP解散のニュースに思いを馳せている。

当然のことながら、報道の範囲でしか知らない。
報道も、何が本当のことなのか分からない。ある新聞はマネージャーのクーデターを示唆し、別の新聞は会社サイドのパワハラをにおわせている。
しかしいずれにしろ、キムタクが会社に残り、残りの4人が独立する方向であることは、どうやら間違いないようだ。

SMAPに特段の興味はない。
「青いイナズマ」とか「夜空ノムコウ」は好きだが、それはSMAPへの好感度に影響しない。単純に、楽曲が優れていると思っている。
興味はないが、強いて順位を付けるなら、1番はキムタクで、5番が中居だ。2番は草彅で、4番は香取。
しかし、今回の一件では、キムタクではなく、中居以下4名を応援したい。

ぼくは忠誠心という概念が好きだ。いや、ぼく以外でも、多くの日本人は忠誠心が好きだろうと思う。
「忠臣蔵」が不滅の人気を誇るのが、その証拠だ。
忠誠心。言い換えるなられば、日本のエートスは、自分以外の何ものかに入れ込むことを良しとしている。

キムタクも中居も、忠誠心には違いがない。違うのは、何に対する忠誠心かということ。
キムタクはジャニーズ事務所に対する忠誠心であり、中居はマネージャーに対する忠誠心。
もちろん、どちらが良いというわけではない。それぞれに、それぞれの正義がある。
ただ、ぼく個人の好みを言うならば、ぼくは組織に対する忠誠心より、個人に対する忠誠心の方が好きだ。
いままでに世話になった(学校であったり、写真の)先生方には、可能な限り恩返しをしたいと思っている。一方で、組織に対する忠誠心を持てなかったが故に、サラリーマンとしてはまるで役立たずだったのだと思う。

どちらが良いという問題ではない。
そういう問題ではないが、特段の興味はなかったハズの、SMAPメンバーのそれぞれの行く末に、俄然興味が湧いている。

常識的に考えれば、「帝国」とまで称されるジャニーズに残る方が、分が良いように思う。
しかし、メリー喜多川は高齢だ。
イエローキャブはその後潰れ、野田社長率いるサンズエンタテインメントは、しぶとく生き残っている。

はたして10年後、彼らはどうなっているだろう?
注目してみよう。
 

写真は、京セラドームで行われた御苗場vol.15 関西(2014年)のひとコマです。
同じタイミング、同じ場所で、SMAPのコンサートが行われていました。
会場前には、女子が溢れていました。
驚くべきは、「チケット譲って下さい」というプラカードを持った女子が大勢いたこと。彼女たちは、入場できる保証がない(むしろ、ほぼ入場できない)にもかかわらず、一縷の望みを持って、会場前までやって来ていたのです。
SMAPの力を見せつけられた気がしました。ぼくがSMAPに最接近した日。
その日、撮影した写真が、これしかなかったので… 

 

2016年1月15日

 

 
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