COLUMN

 


恋はパッション。愛はミッション。

昔好きだった人に会った。

完璧な片想いだった。コクってフラレた。
なのに、なぜだか分からないけど、彼女の結婚式に呼ばれた。
なので、ぼくの結婚式にも呼んだ。

ぼくの結婚式のあと、一度だけ会っている。
「名古屋の動物園に行きます」
と連絡をもらったので、娘を連れて、会いに行った。
それが、ちょうど10年前。

彼女には、毎年リンゴを送っている。
お礼のメールが届く。
ぼくの誕生日に、プレゼントが届く。
お礼のメールを書く。
最近は、そんな関係。

「久しぶりに会おっか」
10年ぶりの再会は、初めてのデート。
春の三浦海岸。予想外に寒くて震える。

半日一緒にいると、
「合わないな」
って部分も見えて来る。
若い頃なら、きっと半年一緒にいても見えなかったこと。

もし仮に、彼女と付き合うことになったら。いや、彼女に限らず、誰かと付き合うってことは、そういう合わない部分の摺り合わせの連続なのだろう。
もうすぐ13年になる結婚生活も、そういうものだった。

恋はパッション。愛はミッション。

「そんな面倒なこと考えてないで、割り切って付き合えよ」
例の古い友人なら、きっとそう言う。
いや、割り切った関係なら、若くてオッパイの大きい子がいいよ。

気が付くと、海岸には二人きり。
「手を握ってみようかな…」
そう考えた瞬間、自分でも笑っちゃったけど、腹痛。けっこう激痛。
緊張して胃が痛くなった。
飲み会で女子に抱きつくのは全然平気なクセに。

次に会うのはいつだろう?
センチメンタル・ジャーニー。

2015年3月21日

 
 
 
 

 
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