COLUMN
作品展「ちゃんこ工房」
アタマの良さ、というのには、いくつかのタイプがあると思う。
回転が速いとか、記憶量が多いとか、論理的思考ができるとか、まぁ、なんだか色々あるのだろう。
そして、そういうスペックが高ければ高いほど、アタマが良いということになるのだろうか。
ところで、天才とは、そういうスペックとはまるで別の次元にいる。
どれだけアタマが良くても、天才にはなれない。多くの場合、天才はアタマが良いのだとしても。
天才とは何か。天才にも色々いるのかもしれないが、ぼくは、まったく関係のないものを結びつける力こそが、天才だと思っている。例えば、ダ・ヴィンチ。
先日、Facebookにブレブレの動画をアップした。
すると、そのブレを回避する方法を、コメント欄であったり、メールであったり、電話であったり、結構多くの人が提案してくれた。
その中のひとりが、ミミズの動きからブレ補正装置を考案。
ミミズとブレ補正。正直、説明を聞いても、まったく理解できなかった。
その方法でブレが補正されるかどうかは、まだ試していない。また、もっと簡単で、もっと有効な方法があるかもしれないという意味で、最適解ではないかもしれない。
しかし、そういうこととは関係なく、ミミズとブレ補正を結びつけた点に、ぼくは天才を見た。
うん、天才だと思う。
天才ちゃんこさんの作品展に、諏訪のパリミキまで行ってきた。
直樹を連れていった。
直樹は帰宅後
「ぼくも、ああいう人になりたい」
と呟いた。
ぼくも、直樹にそういう人になって欲しいと思った。
天才とは、必ずしも天賦の才能とは限らない。
ある種の気づきが、天才への道なのでは、と思う。
素晴らしい作品展だった。
アタマが良いのに天才ではないとお嘆きの諸君には、鑑賞を是非ともお薦めしたい。
うん、良かった。
2015年12月29日